八ッ場ダム建設計画についての公開質問状
八ッ場ダムをストップさせる東京の会
代表 深澤洋子
日頃の都政における貴党のご健闘にたいし、心から敬意を表します。
私たちは、八ツ場ダム問題に取り組む市民運動グループです。
首都圏の水がめとして約50年前に構想された八ッ場ダム計画が、今日なお進行して
いる事態について民主党としてのご見解をお尋ねしたく存じます(補足説明参照)。
ご多忙のところ誠に恐縮ですが、6月22日(水)までにメールまたはFAXにて
ご回答下さいますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
なお、集計結果は、八ッ場ダム訴訟などのHP上で公開する予定です。
2005年6月20日
回答送付先 八ッ場ダムをストップさせる東京の会 幹事 懸樋哲夫
fwnp7112@mb.infoweb.ne.jp
T/F
公表予定の八ッ場ダム訴訟HP http://www.yamba.sakura.ne.jp/
質問項目
1) 八ッ場ダム計画は、現時点で東京都にとって必要でしょうか?
A. 必要 B. 不必要 C. わからない
★ご意見があれば、お書き下さい:
2) 上記質問に、AまたはCと回答された場合、お答え下さい?今後、八ッ場ダム計
画への参加について見直す予定はありますか?
A. ある B. ない C. 不明
★ ご意見があれば、お書き下さい:
<補足説明>
私たちとしては以下の理由にてダムは不要であると判断しこの問題に取り組んでおり
ます。
2003年末、国土交通省は突然ダム事業費を倍増させると発表し、東京都を先頭に、
関係する各都県は、約4600億円にものぼる総事業費をあっさり認めてしまいまし
た。都の実質的負担額は、約1260億円にのぼります。
そもそもこれだけの税金を投入して、新たな水源開発、治水対策をする必要が本当
にあるのでしょうか? 2004年の酷暑の7月でさえ、最大給水量を十分まかなっ
て余りある水源が確保されていました。節水機器の普及や漏水の減少、節水意識の向
上により、今後の一人当りの水需要はますます減少していくことでしょう。予想され
る人口減少とあいまって、東京都は水余りの時代に突入しているのが現実です。この
ように、利水面で東京都は八ッ場ダムを必要としていません。
治水面については説明を省略しますが、私たちの科学的調査では、八ッ場ダムを必要
とする根拠は何もないことが明らかになっています。(詳しくは、八ッ場ダムを考え
る会のホームページ(http://www.yamba-net.org/)中の“八ッ場ダム計画の問題点”
を参照ください。)
こうした水事情の中で、地下水や雨水の利用、下水の再利用など、水の総合政策を
積極的に推進することこそ、循環型社会をめざす東京都のとるべき政策ではないでし
ょうか。もはや、自然破壊と地域社会の破壊を伴うダムに巨費を投入する時代ではない
と考えます。八ッ場ダム事業によってこれ以上負の遺産を残さないためにも、東京都
はこの事業からすみやかに撤退してほしいと願っています。